妓生遊び-7-

ユニはチョソンを思い出しながら、
伏し目がちに、しかし微笑みながらソンジュンの持つ椀に酒を注ぐ

トクトク....

そんな音すら聞こえる秋の夜
微かな蝋燭の灯りに照らされたユニの瞳 長い睫毛
キムユンシク.....君が本当に女ならばいいのに。

ユニはまっすぐ自分を見つめるソンジュンと視線が出会い
ひたすらに、自分にソンジュンの視線が注がれている事が嬉しかった。
こんなに愛しそうに私を見てくれている
そして、その視線を今夜だけは素直に受け止められる....

「ソンジュン様」
「あっああ......な、なんだ....キムユンシク...」

ぎこちない返答
ねえ、何でそんなにぼうっと見つめてばかりなの?

「そんな名前じゃなく、今宵は...ユニとお呼びになって」
「えっ.....君の姉君の.....」
「ただ、ユニと...」

ソンジュンはひと呼吸おくと

「ユニ.....」

そう言って酒を煽った。

「はい、ソンジュン様.....」

そう返事をするユニの声に身体が震える
酒のせいか?身体の中が焼ける様に熱い。
ソンジュンは酒のせいだ、と再び椀をユニに差し出す

そして、酒を煽る

酒瓶が空になった時、俺はどうしてしまうんだろう。
自分の近くでただ何も言わず微笑むユニを、押し倒してしまいそうな気がした。
それで、どうなるっていうんだ?天下の賜物を愛そういうのか?

俺は男色じゃない。

じっとユニを苦しげに見る
ユニはその表情に気付いて、不安げな顔をした
私、カラン兄上に何かしちゃったかしら....?

指先で唇を弄る ユニの癖だ

ユニ.....俺をこれ以上誘惑しないでくれ...
ソンジュンはガバッと立ち上がると、ユニの方を見ずに

「用を思い出したので今夜は家に帰らねば」

そう口早に言うと、本を風呂敷に包みだした。
ソンジュンは一冊の本を手に取り、しばし止まったが風呂敷をきゅっと縛る、

「え、そんなカラン兄上....急に....僕何かした?」

ユニはいつもの口調に戻ると、急に態度を変えたソンジュンに驚き
立ち上がってソンジュンに訪ねた。

「いや,キムユンシク、君は何も悪くない。
.......もう着替えて寝るんだ、夜も遅い」

そう言うとソンジュンは身支度を整え笠を被ると、
急いで中二房を出て行ってしまった。

「カラン兄上!」

私、何か機嫌を損ねる事したのかしら.....?
それとも、やっぱり私じゃチョソニみたいに綺麗じゃない...?
沈んだ顔でユニは化粧箱を開けて、鏡を覗き込んだ

チョソンの色々な化粧道具が中にはおさめてある
時間がなかったから、自分が知っているくらいの化粧しかできなかったが、
もっと、きれいに化粧をすれば良かったかな....

そうユニは眉墨を手に取った

「う〜....飲んだ飲んだ、しっかしせっかくのチャンスを.....残念だったな」

ヨリムはふらりふらりと牡丹閣から成均館へと帰ってきた。
何かをひらめいたのか、悪巧みの表情に変わると
「さてさてカランとテムルはどうなったかな....?」

扇子をパンと開くと口元を隠しふっふっふとヨリムが不気味に笑った

「テムル....お前の素肌に触れたい....その唇も...」

「あんっ.....カラン、だめ....脱がしちゃいやぁ....」

「テムル...なんて綺麗な胸なんだ...ほら足も開いて....」

「だめだめ、カラン兄上....そんな所触らないで....」

「テムル....身体は正直だな、こんなに濡れ....濡れ?あ、テムルだから大きくして...か?
 .................それもそれでいやだな、テムルの美貌とは言え男のナニに....うえっ」

ヨリムは1人で左右を行ったり来たりしながら小芝居を打っている。
こそこそと儒生達が不気味な視線を送りながら通り過ぎて行った

「こほん.....まあテムルの加減も心配だし見に行くとするか♡」

るんるんとスキップで中二房へ向かうヨリム
部屋につくとバァンと勢いよく扉を開けた。

「テムルー♡お前の愛しのヨリム先輩だぞーーーってうわぁ!!!」

ヨリムの方を見ているユニの顔は酷い物だった。
太すぎる眉、黒く囲まれた瞳、真っ赤に塗り過ぎた紅....
ぎょっとしたヨリムがぺたんと座り込んだ

「お前....なんだこれは」
「ヨリム先輩...」
「その格好、カランも見たのか?」

ユニはしょんぼりとして頷く
「はい、でも急用を思い出したとかで帰ってしまいました」

ヨリムは床に倒れ込んでおかしそうに笑い転げた。
「はははは!!それはそうだよテムルはははは!
 こんな不細工な妓生見た事がないぞはははははは!」
「そ、そんなあ!」

ユニはソンジュンがそんな目で見てたのだろうかと思うと
さっきの急な態度も合点が行く、そのためがっくりと肩を落とした。

「ははは!ドヒョンといい勝負だぞははは!」
「先輩!もう出てって下さいよ!」

ユニはチマからドンと足を投げ出すとヨリムを蹴った

「あだだ!ははは!気の強い不細工妓生だな!ははは!」
「おい、うるさいぞヨリム」

その時コロが中二房に戻ってきた。
「お前こんな時間に何を騒い.....ははははは!!!」
「ほら!コロだって!はははは!」

2人が笑い転げるのを憮然とした顔でユニは見た

「コロ先輩まで!うるさいですよ!」
「ははは!冗談だろ!はははは!あたっ!先輩を蹴るな!ははは!」
「うるさい!うるさい!」

中二房のドスドスという騒がしさはしばらくの間続いた。

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「あれ、坊ちゃん。こんな時間にお一人で....
 今宵はお屋敷に戻られる予定だったです?」

スンドリがポカンとソンジュンを見て言った

「いや、ちょっと急用を思い出してな....」
「そうですか!坊ちゃんのお顔を久しぶりに見れてスンドリは幸せです!」
「スンドラ.....ちょっと、今夜は俺の部屋に近寄らないでくれ」

スンドリは意味が分からずきょとんとした

「へえ。せっかくの再会なのに寂しいですが...一体どうしたんですか?」

ソンジュンは答えずにズカズカと屋敷の中に入ると、
自分の部屋に入りバタンと扉を閉めてしまった。
そして机の前に座ると、持って帰った風呂敷包みをといた。

すっとヨリムから借りた本を取り出すとページを捲り
はあ、と息を吐くと、指先は布地の中へと入っていった。

(おわり)

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by beckanbecka | 2013-04-23 21:08 | 成均館スキャンダル


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