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暗道-彼女の怒り-

ガチャン,バタン

「なぁ、そろそろ口聞いてくれよ」

「.......ぷん」

「婚約もしてるし、結婚する事も決めた。
 それを知らせるいい機会だったじゃないか」

私とチーム長は,社員皆で出かけた
山の中のコテージへの社員旅行から戻ってきた所です。
そして、私は機嫌を損ねてむっすりと黙り込んでいました。

「なぁ。ごめんって」

チーム長は私のいく所を,ずっとずっとくっ付いてきます。

洗濯物を籠に移して、
私はそのまますぐに洗濯に取りかかりました。
晩ご飯も終わってるし、お風呂も温泉に入ったし,後は寝るだけだけど
チーム長と口聞きたくないもの!

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「ごめん、俺が悪かったよ」

チーム長が後ろからギュウウッと抱きついてきた

「........怒ってるんですから....」

私が何故怒ってるかと言うと,
きっと、皆さんも理由を知ったら怒ると思います。

.....................................................

「だめですよ!壁ここ薄いし、さっきとなりの声,すごく聞こえてたじゃないですか!」

うちのチームは私1人が女子だし、
シングルの所をダブルベッドの部屋を手配してくれたチーム長。
それはよかったんだけど.......左右隣の部屋に5人ずつ寝てるのに、
声も音もすっごく聞こえ易い作りなのに

「いいよ。声出さないで...しよう」

「む,無理です。このベッド音でちゃうし」

後ろから,首筋に、うなじに,耳に
キスの嵐を浴びせて止めようとしないチーム長
手は後ろから伸びてきて,的確に気持ちのいい所に触れるし

「あ」

「暫く俺の出張で、一緒に過ごせなかったし....したく、ない?」

いじわるです。
そんな風に触られると,囁かれると、身体が反応するって知ってるくせに

「ふぁ」

お陰で,たっぷり、しっかり愛された私は
声も、本能も、我慢して押さえられる訳も無く
翌朝の同チームの男性陣からはニヤニヤと見られるばかり。

「と,まあそう言う事だ。俺たちは結婚する。
 俺にたてつきたくなかったら......手ぇ出すなよ」

と、チーム長は部下をまとめあげてしまう始末。
お陰で,満場一致でチーム長の男気カッコいいっす!って反応で
全てが収まってしまったけど.........

「ごめん、ね。ごめん!本当にごめん!」

「酷いです!チーム長なんて大っ嫌い!」

あられもない声を全員に聞かれた私は,許せる訳が無いんです!

「あの後,どれだけニヤニヤされた事か!」

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「ごめん、ごめん....」

洗濯機をスタートさせると、
腕を振りほどいて私は寝室に行き、さっさと布団を敷いてしまった。
オロオロと見守るユチョンを尻目に、さっさとパジャマになって布団に入ってしまった

「チャギヤ...007.gif

情けない声がする。
モゾモゾと布団に潜ってきても、顔を出すものですか!
本当に翌朝,どれだけ私が恥ずかしかった事か!!!

「俺の事、嫌いになるか?」

しょんぼりとした声
今までこんな声聞いた事無いくらいに小さくて、悲しそう
その後,シーンと寄るの静寂に部屋が包まれると、彼女は胸が苦しくなった

ちょっとやりすぎちゃったかな。

「.....嫌いには,ならないけど...」

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顔を上げると、じっとチーム長が私を見つめていた。

「ごめん、俺,浮かれてて気づこうともせず強引に...」

怒られて,深々と反省と自己嫌悪の様子を滲ませたチーム長の顔。
今まで,頼り甲斐があって,男らしくて,私を引っ張ってくれる強さを感じてたけど、
その表情も声も,とてもナイーブで、本当に落ち込んでいる様だった

サラ

私はチーム長の髪の毛に触れると,優しく頭を撫でた

「嫌いになんかなりませんよ」

「でも,俺本当に酷い事を....」

「もう!いいったら、いいです」

そう言うと,彼女はぎゅっとチーム長を胸に抱きしめた。
その時,ユチョンは彼女に"包まれる"感覚が、これ程に暖かいのだと知った
これ程に、優しくて,ほっとするのだと知った。

「チャギヤ....!」

結婚を前に気づいた事がある。
チーム長...ううん、ユチョンさんはたまに子供に戻るってことだ。
しかしながら、そういったユチョンさんもまた....可愛い。
子供を持つなら、ユチョンさんににた男の子が良いな、まずは。

プロポーズ後の2人、
今も仲良くやっている様です

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静かな海の様にの続きを描いてたら,手が滑って全てが消えました(T_T)
なので暗道の続きを少しだけ,思いつきで書きました...ポチで慰めたってください...

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by beckanbecka | 2015-01-30 22:46 | 妄想小説

暗道-77-

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「はい、お電話変わりましたキムです。
 お世話になっております、はい。だいぶ慣れまして….」

俺の横でバリバリと新規開拓、
女性顧客からオファーが耐えないと言う新人が社内で噂になっている。
それが、ジェジュンだ。

サポート役として、俺の部署で働いてもらっているが、
頑張ると目標を見据えると、ガシガシと突き進むし研究も怠らない
そして自分が兼ね備えたものはしっかりと使う(笑)、予想以上の奴だ。

「ありがとうございます!はい,伺います!」

「出るのか。俺も同行しようか?」

「うん、いいかな。ごめんね,ヒョン」

「遠慮すんなって、ほら行くぞ。それと社内でヒョンは止めろ」

「すみません、チーム長!」

バタバタと二人は彼女に/姉にウィンクしながら出て行った

「……おい〜お前,どうして弟ここに入れたんだよ〜(泣)」

二人が出て行った途端、同じチームの男性がバタバタと机に突っ伏した。
ジェジュンが入社して依頼、ユチョンとジェジュンは社内でも美男子2人組となり、
社内の女性からも話題の的、そして女性の顧客からのオファーがうんと増加した。

嬉しいは嬉しいけれど、ご指名がかかるのは、まずあの二人。
しかし到底さばける人数ではないので,実力のあるチームの男性社員に
振り分けられ、忙しさも倍増と言うわけだ。会社としては嬉しい悲鳴だ。

「すいません….でも、弟はやれば出来る子なので、
 姉として目の届く所にいてくれて、嬉しくって…^^」

弟びいきな彼女のだめ押しに、彼らはがくっと崩れ落ちた。

「まあ、その分個人売り上げも、指名のお溢れとはいえ達成できるし
 給料も上がるし,いい事なんだけどなあ…いびろうにも、ジェジュン、なかなか
 研究熱心だし、覚えるのも早けりゃ、目の付け所が面白かったりで...虐める事も出来ん!」

「だめです!ジェジュナを虐めないでください!」

バン!と立ち上がる姉

「冗談、冗談。でも男のぼやき、聞いてやってくれよ(笑)」

「あ、す、すみません…」

しょんぼりとする姉。

「と、と、忘れ物…すまんが、携帯を取ってくれ….ん? 
 おい、どうした?...なんで泣きそうになってるんだ?」

「いえ,何でも無いんです…私が先輩のいじめの…うっ…」

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ユチョンの鋭い視線が男性社員達に容赦なく突き刺さる

「虐め?」

「ちっ違….誤解だ!」

「ヒョン!念のためこないだの図案も持っていっとき….姉貴!?」

「ぐすん」
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「姉貴に何かしました?」

ジェジュンの更に鋭い視線も、男性社員に向けられた。

「違うの,ジェジュナ。ぐすんぐすん」

……………………………………………………

「まったく!俺に言わないでお前を責めるとは!」

帰宅したユチョンはソファにどっかと座ってカンカンに怒っていた。

「違うの、私が紛らわしい言い方をするからいけないの」

しょんぼりとしながら、彼女はエプロンを腰に巻いた。
はあ、私もジェジュナやチーム長みたいに雄弁になれたら良いのに。
そしたら、毎度毎度勘違いさせる事も、チーム長の手を煩わせる事もないのに

ユチョンは、彼女のしょんぼりした後ろ姿を見て笑った。

「そんなことないよ。お前はお前のままで良い」

後ろからぎゅっと抱きしめられる。

「でも....毎回、迷惑かけちゃうし....」

「じゃないと、俺が守ってやれないだろ?
 俺に出来る唯一の事なのに.....今日の晩飯何かなー♡」

「ぐすん」

「泣くなよぉ」

「ぐすんぐすん、玉ねぎさっき切ったせいです」

でも、そこにおいてあるのは明らかにじゃがいもだ(笑)。

「じゃあ、面白いギャグで笑わせてあげるから、ちょっと料理中断!こっちおいで。」

そう言って、ソファに連れてこられた。

「目つぶって。顔真似だから、目閉じて!
 いいか?見て吹き出すかもしれないぞ(笑)?俺の秘蔵ネタだからな?」

ふふふっとおかしそうな様子の声に、
私は目をつぶりながらも、なんだかおかしくなってきてしまった。
泣いたカラスがもう笑う チーム長は本当に魔法使いみたい

「まだだぞー? まだだぞー?」

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「早くしてください〜チーム長〜!想像してたら笑っちゃいそう!」

目を閉じた君の前で、俺はそっと箱を握り閉める。
エプロン姿の君 会社で疲れきってるだろう俺
それでもいいだろ?

今、君にあげたいんだ。

「よし!目を開けろ!」

私は目を開けると、そこには跪いたチーム長がいた。
じっと微笑みながら私を見て、何も....変な顔じゃない。
ふと、差し出した彼の手を見つめると

涙がにじんで どうしよう 見えなくなっちゃった。

「こんなタイミングでロマンチックも何もないけど
 今、俺はお前に言いたい。俺と結婚してくれ」

じっとチーム長は私を見上げながら、
そっと小箱を開けて....そこには、キラキラ輝く指輪が入っていた。
嘘.................

「俺が一生、君を守る。
 君を一生愛してる、だから....俺の隣に...いてくれないか」

私は......こらえていた涙がポロポロ流れていくと
そう言っているチーム長の瞳も,ユラユラと揺れているのに気づいた。

「本当に....いいんですか?私で....いいんですか?
 チーム長を困らせちゃう事も、何度だってあるかもしれないのに」

「それなら、俺は喜んで受け入れるよ。
 ............俺は.....君無しではもう、生きられない。
 だから、俺と一緒になってくれ。」

その一言で、堪えきれずに私は嗚咽を漏らしながら子供の様に泣いた。

「ぐすん...ぐすんぐすん......はい.....」

その瞬間、私は力一杯に抱きしめられた。
私も....チーム長の腕の中以上に安心できる場所は、ないって気づきました。
ずっと...一生...傍にいてくれるなんて...そんな、幸せな事.....

「ぐすん、あぁぁん!うっ..ううっ」

「おい〜泣くなよぉ。うっ....俺まで...うっ...うつるだろぉ....」

この日、また新たなチーム長の魅力を発見しました。
泣き顔が、凄く愛しくて、私から抱きしめたくなってしまう事。
頬を包んで、スンスンと鼻をすする彼 キスをせがむ男の子の様に純粋な視線

「キス...して」

そう呟くチーム長が,どんなに可愛かったか。

「はい」

チュッ

「俺、お前になら尻に敷かれても幸せだ」

「あはは....そんな....」

「愛してるよ」

「私も、愛してます....ユチョンさん...」

キッチンに置き去りにされたジャガイモは
その夜、料理をされる事はなかった。
愛する2人には、そんな事思い出す微塵の余裕すらなかったのだから....

「ふぅ〜ん...ふふ...気持ちよかった....」

ぎゅうーっと抱きしめられながら、チーム長は私の頭に頬を擦り付けた

「このままもう今日は寝ちゃおうぜ....(後でもう一回..♡)」

「何か忘れている様.....あぁっ!!!ジャガイモ!」

ガバチョッとと彼女は起きると、慌ててベッドを出ようとした

「明日でいいだろぉ」

「あっ」

グッと腰を抱かれて、引きずり戻される。

「で、でも....食べ物は....」

「明日、明日。」

「食べ物は大事にしなきゃ行けませんっ!」

ぴしゃり!と言い返す彼女に、彼は睫毛をパチパチとさせた

「はい......」

「もう!世の中には食べられない人もたくさんいるんですよ!?
 明日のお弁当作ってきますっ」

「あっ....ベイビーちゃん...す、すまん...あの...またベッド、戻ってくる...よね?」

「戻ってきますけど、今夜はもうしません!
 明日起きられなくなっちゃいますよ....ブツブツ」

「う、うんそうだね........」

ユチョンは、彼女が出て行くとがっくり項垂れつつも、
自分の手に光る指輪をじっと見つめた。
.........俺の奥さんは...こう思ったら、一直線だな、本当(笑)。

”尻に敷かれるのも....”

ふっとユチョンは微笑む

”まあ,悪くない幸せだな”

暗い道に灯りが灯る
人生のゴールなんて考えた事もなかった俺の人生と言う道に
今、彼女という灯りが灯った。

ありがとう。俺を照らしてくれて。

「明日はポテトサラダがいいなー!」

「今作ってますー!」

キッチンから君の声。

ふふ

俺は布団に潜り込み、にんまりと幸せをかみしめた。

ー完ー

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by beckanbecka | 2014-11-20 17:05 | 妄想小説

暗道-76-


ピピピ

ガチャ

「どうぞ、あがって。....って,俺の家じゃないけど」

「おじゃま、しま〜す.....」

恐る恐る、と彼女は靴を脱いだ。
ジェジュンと別れたくなくて、家までついて来たけど....
でも、2人で歩きながら冷静に考えたら、夜に男女2人が一つ屋根の下って..

しかも、自分で「うん」って承諾してついて来てるなんて。

私、とんでもない事しちゃったかもしれない....

「ふー、歩き回るとやっぱ疲れるなぁ」

カチャカチャと物を置きながらジェジュンはひとり言を呟いた。
後ろで、どうしたものかと立ち止まっている彼女
それにジェジュンが気づくと、不思議そうな視線を投げた

「どうした?トイレ?」

「い、いや....そうじゃないけど...」

「? こっちこいよ。(お茶でも入れるから座って...)」

「いや、いい!!...あ、その....あっ、ちょっとお手洗い!」

モジモジと、さっきとは打って変わって口ごもる様子に、
ジェジュンは首を傾げていたものの、彼女がトイレに行ってしまうと、
煙草を吸う振りをして外のベランダでユチョンに電話をかけた。

「もしもし?ジェジュン、どうしたんだ」

「あーお義兄さん?ちょっと聞きたい事があって電話したんだけど...」

「家の事?それなら姉さんに代わろうか」

「いや!いい!そうじゃなくてさ。」

携帯電話をもちながら,ユチョンは口ごもる相手に首を傾げた。
ちろりと横を見ると、こっちを見ている彼女まで首を傾げている。
クスクス 本当に可愛い奴。

「家に入ったら、あいつが...なんか、口ごもり始めて、
 ソファに座れよって勧めても嫌っぽいし、避ける様にトイレ入っちゃって。
 .....お義兄さん、女のリアクションでそんなの今まで見た事ないんだけど、
 これってどういう意味だと思う?」

ユチョンは、言いにくそうに、でも悩んだ様子で打ち明けるジェジュンに
目をぱちぱちとしながらも、一瞬黙ると、いきなりくっくっくと笑い始めた。
チーム長は一体何を話してるのかしら...隣で彼女が不思議そうに見ている。

「わ、笑わないでよ!真剣なんだぜ!ヒョン!」

ジェジュンは、恥ずかしそうに怒った。
女慣れしているはずの俺が、何故こんな事で悩まなきゃ行けないのか。
今までの子は何も言わず俺に寄りかかってきたし、向こうから来る事もあるし

「ははは、ジェジュン。お前さー」

「な、なに!?わかる?」

「彼女大事にしろよ」

ふっふっとユチョンは笑った。

「え?そりゃもちろん....なんで?」

「考えろよ。夜に好きな男と家で2人きり。
 外には他人もいるけど、今はそこで何をしようが誰にも見られない。
 お前は、何をするつもりでもなく家に誘ったとしても、むこうはどうかな?」

「え?」

「女の子が家にくる事にOKする場合って、本当にOKなのか、
 それか、そこまでの意識をせず行ってしまって、恥ずかしがってるか、だよな」

「あ.......」

ユチョンのからかう様なおかしそうな声が続く

「付き合い初めから考えれば、当然後者だろ?
 はは、ちゃんとクリーンな自分をアピールしとけ(笑)」

................................

くっくっく.....

「あっはっはっは!」

電話を終えると、ユチョンはおかしそうに大声で笑いだした

「チーム長???ジェジュナと何か面白い事でも話したんですか?^^?」

「いやーふふふっ男同士の話だよ。...........」

ユチョンは彼女をじっと見つめると、そっとソファの横に身を寄せ座った。
そして肩に手を回すと抱いて、じっと顔を覗き込む様に微笑んだ。
もう片方の手はそっと彼女の太ももに置き、なでなで撫でる

「どっ....どうしたん...ですか.....」

いきなりスイッチが入った様なユチョンの行動に彼女は焦った。
どうしたんだろう....何されるんだろう?
肩を抱いていた手が、私の頭を彼の肩に凭せかける。
甘える様な姿勢になり、太ももが身体のほうに向かって深く進んでくる。

す、スカートの中に入っちゃう

「チーム長?」

ああなんか、俺たちの初めてのときも思い出しちゃうな。
彼女が俺の家に押し掛けてきた夜の...結構情けない、おもしろいきっかけ。
あれから何度も抱いてるのに、それでもリアクションは代わらない

「だめ、だめですよ....」

「なにが?太ももすべすべだな」

そう言うと、彼はすっと太ももから手を離し、
テーブルに置いていた新聞を捲って読み始めた。
いつもの日常のチーム長にまた突如切り替わり、私は訳が分からなくなる。

あれ.....今からしようってサインじゃなかったの....?
本当に太もも撫でただけなんだー....もう、ドキドキしちゃうよ
彼女は横では〜っと安堵の息をつく

「ドキドキした?」

ドキッ

新聞から目を離さずにチーム長にそう聞かれた。
何だ、やっぱり分かってたくせに...

「は、はい..........」

「ふーん。」

「か、揶揄わないでくださいっ!」

少し怒った様な声で言うと
笑いながらユチョンは新聞をテーブルに置いた

「ほんとに」

「?」

「初めて抱いた夜と、リアクションがまったく変わんないんだな」

「えっ!?」

初めての時....初めての時....
チーム長に自分の恥ずかしい部分をじっと見られている様な気分がした。
なんだか分からないけど、成長しないってことかしら

「す、すみません...」

「え?」

ユチョンは予想外の答えにきょとんとした。
別に、謝る事ではないし何を勘違いしてるんだろう。
俺、けっこう褒め言葉で行ったつもりなんだけどなあ(笑)。

「何で謝るんだよ。そこが可愛いんだから、120点!」

「本当ですか?」

かわいいな〜ほんっと!!!

「ああ。それに」

ユチョンは彼女を抱き上げた

「エッチのときは、150点!」

腕の中で、何度も何度も色んな顔を見せて
本当に最近、安心しきって俺に委ねて、ありのままの快感を受け入れてくれてる
俺は溜まらなく、そんなお前を見てるときが幸せなんだ。

「ひゃ150点?それって、いいんですか?」

「当然だろ?最高だよ。
 なあ、.......もっとイロンナコトして点数あげてみようか?」

思わせぶりにチーム長が囁く。
チーム長も........出会った頃からグンと優しくなって、頼もしくて、
でも、私に意地悪するレベルがどんどんアップしてる様な気がします。

「俺の点数も教えてよ」

ベッドに運ばれると、優しく下ろされた。

「チーム長は.....」

「ユチョナ」

「ユチョナは....な...」

おおお七百点?そんな褒め過ぎだぞ♡

「70点」

「えっ!???」

頭上で、チーム長の顔がこわばった。

「な、何で!?俺何か気を悪くする様な事した!?」

「いやっ....優しいし、頼もしいし、200点です!」

「なら何で!」

そ、そんなに必死になるなんて....

「意地悪がレベルアップしてるから...ー130点.....」

ブブーっとユチョンが吹いた。
彼女が言う様に、俺の意地悪はどんどんエスカレートしてるかもな(笑)。
彼は服の上から、フニッと胸に触れた

「嫌だった?」

「あ」

「ベイビーも興奮して感じてるって思ってたけど、嫌だった?」

「あの」

「しってるよ、言われて感じてるの」

そっと耳元で囁く。
そう、ドキドキしてキュンキュンするんです。
あなたの意地悪は、まるで媚薬の様


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by beckanbecka | 2014-11-16 10:30 | 妄想小説

暗道-75-



「うう....担当様....来月の原稿ですが....T_T」

担当者に泣きを入れるジョリ子を尻目に、3人はさっさと出て行った。

「じゃあ俺、あいつを家に待たせてるし戻るな。
 明日の夜にでも、彼女の必要な荷物は取りに2人で帰るよ。」

ユチョンはジェジュンに言うと

「あ、うん、わかりました」

ユチョンはおかしそうに笑った

「どうしたんだよ?いきなり敬語なんて使って」

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そのいたずらっぽい眼差しが、大人の余裕を感じさせる。
ジョリ子の妹は、ぽわ〜っと見とれていた。
ジェジュンは気まずそうに咳払いをすると、言い訳する様に呟いた

「やっぱ..姉さんの恋人だし...さ。年上だし、礼儀はきちんとする男だぜ、俺」

「そうか、やっと俺はお前の過酷な試験に通った訳か」

くすくすとユチョンが笑うと、ジェジュンはますます気まずくて黙った。
そんな2人の間で、話がさっぱり理解できない彼女だった。
まあ、彼女の前では以前の様に気の強い姿を見せたくないんだろうな...
そう、がらりと変わったジェジュンがユチョンは可愛く思えた。

男って、好きな女によく思われたくて必死だもんな♫

「じゃあな。じゃあ、ジェジュンをよろしく」

にっこりと妹に微笑むと、ますます頬を赤くした。

「は....はい!」

なんだかそう言われると、自分に兄貴でも出来たみたいだ。
でもなんか、俺が頼れる存在が出来て嬉しい様な...悪い気は...うん、しない。
しかし、チラリと横を見ると目が♡になっている彼女を見てぎょっとする

「は、はやく行ってよ!姉貴寂しがってるから!」

「はいはい。邪魔者は退散するよ(笑)」

そう言ってユチョンは車で帰っていった。
取り残された2人は、車を見届ける彼女、それを見つめるジェジュン
なんだか、いやな予感がするんだけど....

「おい」

「ふぁ〜...きゃっこいい....」

「....!?おい!」

「わっ!...な、なに、ジェジュン。びっくりした.....」

飛び上がった彼女に、ジェジュンは胸がちりちりした。
俺に告白しにきたくせに,罵倒して、俺と言い合いして、挙げ句にパクさん!?
一体、お前なんなんだよ........!

「お前、好きな男って誰かもう忘れたのか」

「え?...なんで?忘れてないよ」

「じゃあ言ってみろよ」

「???変なジェジュン....じゃあ.....また....ね?」

ジェジュンは、彼女の言葉達に胸がちくちくした。
気分が上がったり下がったり、落ち着かない胸の内

「教えてくれよ」

真剣な声が静まり返った道を支配する

「ジェジュンだよ。なんで....そんな事を聞くの?」

彼女もまた、真剣な声で聞き返した。

「だっ...............」

「たとえパクさんが素敵だっていっても、私が好きなのはジェジュンだよ。
 見ていて目に保養になる人と、一緒にいて愛し合いたい、ずっと一緒にいたい、
 って思う人は違うの。わかる?」

「ならさ」

ジェジュンはグッと彼女の手首を掴んだ
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「俺の家、来る?」

「えっ...............」


「一緒にいたいんだろ........」

真剣な顔から聞こえる彼の声は、少しだけ戸惑いか恥ずかしさか、震えていた。

「うん.....」


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by beckanbecka | 2014-11-14 22:25 | 妄想小説

暗道-74-


「じゃあ、またね.....」

ジェジュンと両思いになった一日、私はデートをした。
しゅん、と寂しげな顔をしているのは、もう家に帰らなくちゃいけないから。
お兄ちゃんが今日はお店閉めるって言ってるし、心配する。

「ん...」

ジェジュンも、お姉さんの所には戻らないみたい。
こっちに出て来て受けていた会社の研修も穴を開けちゃったから、首みたいで
ジェジュンは地方の実家に帰ると言う事だった。

「どうした?」

「.....いや....せっかく両思いになったのに、もうバイバイなんて」

「またすぐ会いにくるよ」

ジェジュンだって悲しい心を我慢しながら,そう言った。
本当は俺だってここにいたい。
でも、好きな女が出来たからには真っ当にやり直したい。
押し掛ける様に出て来た今の状態では....

PRRR PRRR

パクさんだ

ん?

そういえば、ジョリ子ママの家で漫画読んだ時

「これ、玄関に飾ってあった高校の後輩のパクユチョン、あいつがモデルなのよ」

って言ってたな。
見る見るうちに,その時は気に留めてなかった事が頭に蘇る。
オフィスで、恋人にあんな事、こんな事....チーム長.....

「おいこらパク・ユチョン!!!
 テメー姉貴に会社で何してんだ!!!!」

電話を取るなり、ジェジュンの大声が響き渡った。

「なっ.....んだよ〜〜!いきなり大声で電話に出るな!」

横で、耳を押さえながら受話器を遠ざける彼を彼女は不思議そうに見ていた。

「???」

「なんだよも糞もあるか!姉貴に会社で迫ったり、抱いたり、
 フェラさせたりしてたなんて、俺は初耳だぞ!このエロ親父!」

「ちょ、ちょ、ちょっと待て!何の話だ!」

ユチョンは、いきなりのジェジュンの発言に受話器を両手で握った

「バレてんだぞ!....ったく、何が大切にするだよ。
 公共の場で会社の立場使って、姉貴にそんな事を....ブツブツ」

「おい、俺はそんな事一度もした事ないぞ。
 それに、オフィスには他の職員だっているのに」

ジェジュンはふんと鼻息を吐いた

「じゃああの漫画はなんなんだよ。ノンフィクションなんだろ」

「漫画?」

いまいち話が頭の中で繋がらない。

「そうだよ、ジョリ子ママの漫画だよ!
 アンタと姉貴の事紙面に全部のってんだぞ!?」

「は.........?」

ユチョンは全てを把握した。
あいつ、俺たちを漫画のネタにしてたのかよ!!!
しかも、俺と彼女がそんな事を漫画で繰り広げてるだと!

「やっぱりアンタには姉貴はやらな.......」

「名誉毀損で訴えるぞあのゴリラ........」

どす黒く恐ろしい声が、不意に受話器から聞こえて来た。
ジェジュンはその一言でぴたっと口をつぐむと、目の前にいる彼女を見た
もしかして..........あれって.....

「なあ........」

「グスン、うん?」

「お前の兄貴、危ないかも」

...........................................................


「やめてぇぇぇ!!!!!!」

そして、ジョリ子の家からは世にも恐ろしい断末魔の叫びが聞こえた

ビリビリ!ビリビリ!

「次の雑誌の原稿なのよぉぉぉ勘弁して〜〜〜!(T_T)」

「知るか!!俺たちを漫画のネタにしやがって!!!
 しかもチーム長とベイビーだぁ?顔も俺より何倍目がでっかいんだよ!」

ビリビリ!ビリビリ!

はー、はー、とやっと怒りが少しは収まったユチョンの足下は、
破かれた原稿用紙と、今までのオリジナル原稿の屑で真っ白になった。
そして泣き崩れるジョリ男....

「お兄ちゃん.......」

「いいの、お兄ちゃん大丈夫、泣いてないわ」

「いや、じゃなくて自業自得よ...」

妹の無碍な一言に、ジョリ男は崩れ去った。

「ネタとして書いたからには受け取った原稿料の半分は払えよ!はー、はー」

鬼の形相のユチョンは、恐ろしく怖かった。
はは、姉ちゃんがいない所では恐ろしいなこの人。
ジェジュンは、なんだかおかしくなってきた

すると、くるりとユチョンがこちらを向き、ジェジュンは口を閉じた

「これで疑惑は晴れたか?」

「は、はい!お義兄さん!」

ピンと背筋が立つジェジュンを、鋭い目でユチョンは見ていた....

が...............

「それならよかった」

ふっといつもの彼の笑顔に戻った

「で、君に電話したのは、俺、君のお姉さんと一緒に住む事にしたんだ。
 もう少し広めで、でも今みたいに落ち着く所を見つけるつもりだ。
 そこで、ジェジュン、お前、うちの会社の中途を受けてみないか」

「え.......」

顔を上げた

「別に俺は人事担当じゃないから採用はしてやれないけど、
 ガッツがある新人だって,言っとくから」

その一言に、ジョリ子の妹である彼女と顔を合わせた

「まあしばらくは彼女は俺の家にくるから、家、戻れよ」

くいっとユチョンは指を家の方向へ指した。

「でも.......」

「この家にいると、お前らもネタにされるぞ」

と言うと、3人は一斉にジョリ子を見て

「ごめんなさい〜〜〜(T_T)」

ははは、と大声で笑ったのだった。

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by beckanbecka | 2014-11-11 23:15 | 妄想小説

暗道-73-

「あのぉー、よかったら、私たちと遊びません?
 正直、タイプじゃないでしょ?この子(笑)」

クスクスと2人は彼女を見た

「もうちょっと告白する相手、考えた方が良いよ」

あはは、と笑う2人に言い返さずにはいられなかった

「そんな、あなた達には関係な....」
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「うるせぇよ  ブーーーース」

その声に、3人ともジェジュンの方を見た。
な、な、何て事を言うのジェジュンったら!???
彼女は目をまん丸くした

「ぶ、ブスぅ!?誰に言ってんの!?!」

「お前ら2人だよ。良い所を邪魔しやがって。
 そんなペンキみたいな厚塗り取ってから言ってみろよ。
 はん、こいつの方がずっと綺麗だし、可愛いし、料理もうまいし?
 俺にはもったいない女なんだよ!」

「な!な!なによ!!!フン!!勝手にやってれば!!!」

女2人は、顔を真っ赤にするとドスドスと行ってしまった。

「言われなくても勝手にするっての」

ジェジュンが彼女の方をまた振り返ると、
泣きそうだったはずの彼女が、ぽかーんとしている。
しまった....思いっきり普段の口の悪さを....

「こんな男なんだよ、俺は。口も悪いし、気は強いし、
 女には困らないから、どこ言っても声かけられるし。
 大好きだよ、とか、そんな事言えないし、優しくないし、.....」

ジェジュンは、なんだか照れている様だった。
そうやって、自分は悪いんだぞ〜遊んでるんだぞ〜なんて言って
バリアーを私の目の前に貼ろうとしているの?

「だから、付き合ってもどうせ俺にすぐ愛想つかすに決まってるし」

「ムカつく」

その一言に、今度はジェジュンが目を見開いた

「え........え!!???」

今、彼女は一体何て言った!?聞き間違いか!?

「人が一大決心で告白してるのに、嫌われるのが怖いからあんな風に言ったの?
 私、ホストに囲まれたんだけど!!寒いのに薄着で出ちゃったし!」

「え、え、あの.....」

「そこまでして、ジェジュンが好きって言ってるのに、
 そんな理由で邪険にしてたの?なにそれ、ムカつく!もういい!」

「も、もう良いってどういう事だよ」

ジェジュンは、ペースを崩され、彼女の一変した態度に呆気にとられていた

『ヨンダルとか、ジェジュンとか、性格がどうとか、私は関係ないって言ってるの
 あなたが大好きなんだもん、どっちもあなたでしょ!
 でも....もういい。こんなウジウジした理由ならいい!」

押される様に彼女にまくしたてられ、ジェジュンは一歩後ずさった
しかし、彼女はくるりときびすを返し行こうとすると、
慌てて手を握った。

「待てって!......俺がどんな奴かは、どうでも...いいのか。」

「いいよ、ヨンダルでもジェジュンでも、頼れる人だと思ってた。
 チーム長に心持ってかれない位だと思ってた。」

その一言に、ジェジュンの負けん気に火がついた

「おい、それってどういう意味....」

「昨日の夜、ジェジュンを探して飛び出した時、
 パクさんに助けてもらったの。ホストに囲まれても追い払ってくれて
 (正確にはホストが勝手に倒れたんだけど)、上着かけてくれて
 かっこよかったよ。でも私はジェジュンの方が、もっとカッコいいと思ってた」

くるりとこちらを向いて、彼女は反撃した

「思ってたって.....過去形にするなよ!」

「じゃあ、怖がらないでよ!!!私だって...ジェジュンに許してもらえるか
 私なんかを好きになってくれるか、怖かったんだから!」

彼女が叫んだと同時に、ジェジュンは彼女の手を引っ張り、抱きしめた。

「ごめん」

「やだ離して、パクさんとこ行く」

「ダメだ、離さないし、パクさんとこには行かせない」

彼女がジェジュンを見上げると、
真っ直ぐに彼は彼女の方を見つめていた。

「あの花を受け取った時点で、俺の女なんだよ」

あ、ヨンダルの笑顔だ。
やっと知っている笑顔に出会って、私はほっとした。

「じゃあ、好きでいていいんだよね?」

「当たり前だろ?っていうか....」

ジェジュンは顔を近づけ、間近で彼女を見つめた
唇と唇がもう触れそうな距離
ドキドキする.....

「俺以外の男、好きになれない様にしてやる」

そうジェジュンが言うと
視線が絡まり合って、もう言葉は何もいらなかった
引き寄せられる様に2人は唇を重ねた

言葉とは裏腹に、とても優しくて柔らかいキス

誰も見ていない路地裏で、私は初めてのキスをした

ピロリン♫

「お、メール。ジョリ妹ちゃんからだ」

ユチョンは携帯を開いた

「えっ、チーム長いつの間にメールアドレス交換してたんですか....」

そつなく連絡先を聞いていた彼に、彼女は驚いた。
さすが、もてる人はメールアドレス交換も素早いのね...
ふむむ....と、可愛くて驚いた妹さんの顔を思い出していた。

「ちょい、ちょい、なに考えてるんだ(笑)。
 お前がその顔するときは、たいてい何か勘違いしてるときだからな。」

おかしそうに笑いながら携帯を差し出した

「ほら、見てごらん」

そこには、ジェジュンと2人で楽しそうにしている写真と

『パクさん、勇気をありがとう。
 ちゃんとジェジュンに気持ち伝えられました』

「わ!これ....これって...2人、うまくいったんですね」

嬉しそうに写真を眺めながら喜ぶ彼女を
ユチョンも微笑ましく見ていた。

「一件落着だな」

「わぁ....、2人お似合いですね〜」

「そうだな。」


ジェジュン、お前のお義兄さんは無事キューピッドの役目を果たしたぞ?


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by beckanbecka | 2014-11-06 16:50 | 妄想小説

暗道-72-

ピ ピ ピ

ガチャ

ジェジュンはマンションに戻ると、こっそりとドアを開けた。
会社に行ってる時間だから、大丈夫だよな....
ドアを開けると、ジェジュンはきょろきょろと中を覗いた。

「よかった、いないな」

部屋に入ると、ジェジュンは荷物をまとめて
すぐに部屋を出た。

「ジェジュンさん」

「わっ」

ドアを開けて目の前にいたのは、あいつだった。

「ど、ど、どうしてここに」

ジェジュンは思いもよらない彼女の出現に慌てた。
心の中で、同彼女に接しようか 天使と悪魔が喧嘩をしている。
「悪い奴!悪い奴のままでいろよ!」
「いいや!ヨンダルの時の自分で接するんだ!」

...........いや、大乱闘だ。

『何しに来たんだよ....」

「ジェジュンに会いに来たの」

「お前の好きなヨンダルじゃないって言ったろ」

彼女の肩を押すと、ジェジュンはすり抜けていこうとした。
慌てて彼女は後ろからついてくる

「違わなくない。同じ人じゃない。
 それに、記憶が戻ったからって、その頃の記憶忘れてないでしょ?
 私....昨日、ジェジュンに酷い事言って...」

ジェジュンはスタスタと道を歩いていく。
歩幅が広い分、彼女は後ろからついて歩くのもやっとだ。

「謝る必要ないよ。俺は記憶戻っただけで嬉しいし。
 その間の事なんて、別にどうでも良いしさ」

そう言うと、ぴたっと足音が止まった。
ジェジュンもそれに気づき、言い過ぎたかもしれないと感じた
後ろを振り返りたいが、自分を覆う”自分”という張りぼてが、それを許さない。

横断歩道で立ち止まると、横を向くふりしてチラリと後ろを見た。
涙を一杯に溜めながら、じっと立ち尽くしている彼女がいた。
俺が見てるのも気づかない様で、じっと地面を見つめて

ジェジュンは言い過ぎた、と心が痛くなり、じっと彼女を見た

「..........ジェジュンは、女の子にもてるから
 記憶がない間に、変な女と知り合いになっちゃったなって思う?」

「えっ.......」

俺の本来の性格とか、過去を知っても...そこは否定しないのか

「私は、可愛くもないし、ジェジュンが知り合う女の子とは...
全然違うけど、でも.....でも....私たちが知り合った事、後悔しないで」

彼女の瞳が涙で溢れ、ついに頬を涙が滑り落ちた

「私は、ジェジュンが記憶がない時の事を忘れたいと思っても、
 私にとっては宝物なの。もう付き纏わないから...迷惑かけないから....
ジェジュンの事......ヒック......好きでいさせて」

そんな風に思ってるなんて.......

「あれー、そこの彼超イケメン!ねぇねぇ、逆ナンしちゃおうよ♡」

近くで話しているのは、細身で強気そうなギャルだった。
泣いてる顔を彼らに見られ、彼女は慌てて後ずさった。
彼らは、彼女に気づくと小馬鹿にした様にクスクスと嗤っている

「あんな地味な女、相手にするわけないのにね(笑)」

「本当(笑)」

彼女は、自分に投げられた言葉にぐっと唇を噛んでいた

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by beckanbecka | 2014-11-03 22:44 | 妄想小説

暗道-71-

「...............」

泣いてたな、あいつ......

すやすやと女が眠っている隣で、ジェジュンは煙草の煙をふっと吐いた

.............悪い事したよな、俺.....
そう思った物の、遅かれ早かれ彼女は俺という人間に気づいて、
恐れをなして遠ざかったはずだ。それより自分から遠ざけた方が良いさ、
こんな人だったなんて!と嫌われた方が良い。

ジェジュンは窓から深々と降る雪を見ていた。
雪が降り出したと思ったら、こんなに本格的に降るなんて。

でも........ヨンダルという人間を一瞬にして消してしまって
あいつ...ショックだっただろうな......
そう思いながら、ジェジュンはため息を吐いた。

「あぁ!もう....何ウジウジしてるんだよ、腹立つ」

煙草をもみ消すと、ジェジュンはベッドに倒れ込んだ。
これが俺なんだから、しょうがないだろ。

..................................

「チーム長」

「うん?」

「今日の事、ごめんなさい」

「何でお前が謝るんだよ。ジェジュン見つかって良かったじゃないか
 それにさ、俺も誤解してたから、早く帰ってくると良いな。
 俺もお義兄さんって呼ばれたいんだけど」

「お、お義兄さん.....」

彼女がぽっとなると、ユチョンはクスクスと笑った。

「そう、お義兄さん」

もじ、もじ、と後ろを向きながらするもんだから、
俺は可愛くて、後ろからぎゅっと抱きしめた。

「そんなに嬉しいか?ベイビー」

わざと揶揄ってベイビーと呼ぶ彼に、彼女は増々顔を赤くした。

「べ、ベイビーって呼ばないでください」

「なぁんだよぉ〜ジョリ男は良くて俺はダメなのかよ〜 マイベイビー♡」

チュッチュッと頬にキスをすると、
なぜかその呼ばれ方に異常に照れていて、可愛いのなんの。
身体に手を滑り込ませ、ぐっと抱き上げると

「きゃぁ!」

悲鳴も空しく、隣の部屋の布団の上に組み敷かれた。

「だ....だめですよ」

「なんで」

「だって...だって.....」

「だって?」

視線をそらさずにじーっと見ていると、
目を閉じたまま彼女は、いやいや と首を振った。
どうしたんだよぉ、いつもの事なのに(笑)。

「き、昨日したからダメ...」

「なんで。毎日した時もあっただろ?」

「////......じぇ、ジェジュンも帰ってくるかもしれないしダメっ 
 意地悪するから、チーム長明日はお弁当作りません!」

「えー!な、何でだよよぉ!作ってくれよぉ!
 俺別に悪い事なにも......あっ、お、俺が悪かった!俺が悪かったよ!」

料理を持ち出されると、頭の上がらない彼氏であった。

.............................................................

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「.......平日だし、会社だよな。
 いない隙に荷物取りに帰るか........」

結局、仕事をする予定の会社の研修も、ほっぽり出しちまったし
........荷物取ったら、実家に帰るか。
姉ちゃんとパクさんの邪魔もしたくないしな

ジェジュンは、そう決めるとジャーッと熱いシャワーを浴びた

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by beckanbecka | 2014-11-02 17:10 | 妄想小説

暗道-70-


「どいつもこいつも」

ジェジュンは空から落ちてくる雪を見上げながら、買ったばかりの煙草に火をつけた。

「......あれー、お兄さん見ない顔....やだ、超いけてる!!」

通りがかった派手目の女がジェジュンに声をかけた。
猥雑に露出の激しく、派手な服からするに、水商売の女だろうか。
いやいや.......ダメだな、俺も見た目で他人にレッテルを貼る人間

「綺麗なお姉さん」

「やだ、坊やったら....」

「一晩、俺の事試してみない?」

「いいわね。今夜は若いあなたに暖めてもらおうかしら。来て。」

そう言うと、女はジェジュンの手を取り、彼は煙草を消した。

..........................................

「周りの人が皆、ジェジュンが小さな頃からレッテルを貼りたがったんです。
 若いくせに綺麗な顔で女をたぶらかして、チャラチャラして、不良だと。
 別に、あの子はそんな子じゃないんです。でもそんな言葉を投げられれば、
 投げられる程、反発する様に....」

彼女は、ジョリ子ママの店で苦しそうにそう言った。

なんとなく彼の妹は考えていた
私たちが 優しい、純粋、素敵、とヨンダルを慕ったばっかりに、
記憶を取り戻したヨンダルが、いや、ジェジュンさんが
「本当の自分の姿を知ったら、お前たちも恐れる癖に」って思ったんじゃないかって。

うまく言えないけど
長く彼が他人の前に築いてきた、偏見と言う名のバリケードの存在を思い出し、
慌てて好きから侵入してしまった私たちを、外へ追い出したんじゃないかって

「ずっと....ジェジュナは、人の言葉の重みに耐えて生きてきて
 その重さから.....解放されたいと、もう一人の自分を作らせてしまったんです。
 私が周囲に「違う」ともっと言えば良かったのに....私が...そうさせてしま...」

「違う。それは違う、自分を責めるな」

ユチョンは、彼女の肩をぎゅっと抱いた。

「私.......」

がたん、とジョリ子の妹が席を立った。
皆が彼女を見たが、その顔は真っ青で何かに動揺している様だった

「どうしたの?」

「私、ヨンダルに酷い事言ったんだ.......
 私、ヨンダルに....こんなのヨンダルじゃないって...言って....」

彼女の瞳は、涙でいっぱいになった。
確かに、何も知らない彼女なら戸惑ってそう言うのも無理は無い。
しかし.....ジェジュンには、確かにきつい一言だったのかもしれない。

「私......」

彼女はぼろぼろと泣き出してしまった。
ユチョンも、彼女も、ジョリ子も、彼女に何の言葉もかけてあげられなかった。
知らなかった、始終口うるさくて、小賢しいと思ってた弟が、そんな過去を持っていたとは。
ユチョンは、自分も大勢の仲の一人だったと思うと、申し訳なくなった。

「泣かないで.....だって、あなたは知らなかったんだもの。ママも。
 だから、あの子だって、あなた達が悪いなんて思ってない、絶対に。
 ただ、きっと...自分の事を知られて、他と同じ様に恐れられるのが怖かったんだと」

「そんな事無い!私は、ヨンダルじゃないから嫌いなんて思いません!
 ..........思えないです........だって...同じ....一人の人間なんだもん......
記憶があろうと無かろうと、人の心までは....変わらない...」

そう言うと、彼女はいきなり外へ飛び出した

「どこへ行くの!」

「ヨンダルさがしてくる!」

「ダメよ!こんな夜に一人で!!」

「私、謝らないと!ヨンダルに謝らないと!!」

そう言うと、彼女は扉を閉めて行ってしまった。
手を挙げて妹を止めさせようとしていたジョリ子だったが、
扉が閉まると、静かに息を吐いた。

「恥ずかしいとこ.....見られたわね.....」

そう、2人に背中を見せたまま笑った。
逞しい背中が動く度、彼の悲しさとやるせなさを感じた。

「ヨンダル!!!」

彼女は、歓楽街とかした日中静かな街を、きょろきょろと歩き回っていた

「ヨンダル!!!」

何事かと、夜の世界に従事する男も女も好奇な目で彼女を見た。

「誰探してんの?もしかして、男に逃げられたのかな?」

目の前に、クスクスと薄ら笑いを浮かべた
安っぽいスーツの着こなしをした派手目の男が現れた。
悪趣味な金のアクセサリー、派手にセットした髪の毛

「どいてください」

「あぁ、あぁ、お嬢ちゃん、家出デモしてきたんでチュか?」

揶揄う様に、男はそう言うと
周囲に客引きのために立っていた同業者の様な男達も笑った。

「面白いなこの子。お前、好きじゃねーの?」

「いいっすね、嫌がる女の子はSの血が騒ぐな〜」

「ははは、本当にお前ってサド〜」

彼女の方へ、わらわらと男が集まってくる。
どうしよう、この人たち....怖い....男の人、怖い。
いきなり、恐怖心が彼女を襲い、足がすくみブルブルと震え出した

「あ〜あ、お前が脅すから、怯えてんじゃん。バンビみてぇ」

ケタケタと笑う。

「こら。探したよ」

深みのある声が空気を切る様に響き、
全員が後ろを振り返ると、ユチョンが立っていた。
ホスト全員が、その只者ではないオーラに気圧されていた。

「寒いのにそんな格好で出歩いて。
 君に何かあったら、君のお兄さんに面目が立たないだろう」

「あの........」
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「ほら、これを着て」

ユチョンは寒い夜の街で、
ジャケットを脱ぐと、彼女の肩にかけてやった。
ホストは、自分とは似ても似つかない「いい男」である彼に、
まだあんぐりと口を開け、固まったままだ。

「あの...あなたは.........」

「パク・ユチョンだ。君のお兄さんの高校時代の後輩。
 詳しい話は帰ってからするから、さあ、帰ろう」

「でもヨンダルが」
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「君に何かあったら、俺はヨンダルにも面目が立たないよ」

ふっとユチョンが彼女に微笑みかけた時、
あまりのかっこよさに、ホストはバタバタとその場に倒れた。

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by beckanbecka | 2014-10-31 02:44 | 妄想小説

暗道-69-

「じぇ」

「じぇ.......」

「どうしたの、2人とも?」

あんぐりと口を開け指差すユチョンと彼女を、
ジョリ子はきょろきょろと不思議そうに眺めていた

「ジェジュン!」

「ジェジュナ!!!!!」

名前を呼ばれて、ジェジュンはビクッと震えた。
目の前にいる......泣き出しそうな.....姉ちゃん
と.....横で俺を険しい表情で見ているパク・ユチョン

「おい!姉ちゃんが泣きそうになってんだろ!
 気づいて、支えてやれよ!俺ばっか見ずに!!」

ジェジュンは、ユチョンに苛立ちの声をあげた。

「あ、あんた...記憶.....って、姉ちゃんって.........」

ジョリ子は信じられない、と行った風に2人とジェジュンを見比べていた。
喉に突っかかっていた物が、やっと取れた様な気がした。
そうだ、俺はキムジェジュン、2人のために気を効かして家を飛び出して....
歩いてる途中に、いきなり開いたドアにぶつかって...

ジェジュンは慌てて店の外に出ると、入り口をじっと見つめた
間違いない、この店だ。
ジェジュンがまた店内に入ってくると、皆の視線が彼に集中していた。
しかし、ジェジュンの顔はだいぶ険しい物になっている

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「おい」

「え?」

「アンタだよ、オカマさん」

ジョリ子をジェジュンは睨みつけた。

「アンタの店のドアが思いっきり開いたせいで、俺は酷い目にあったんだからな」

「よ、ヨンダル.......ごめんなさい、それはアタシがいけないわ」

ジェジュンはちっと舌打ちすると、
今までニコニコと着ていたエプロンを脱ぎ捨てた。
ジョリ子は、悲しそうにそのエプロンを両手で拾った

「姉貴、帰るぞ」

ぐっと手を握った

「ジェジュナ、一体どうしたの?あなたらしくない。
 まず、なんでジョリ子ママの所にあなたがいて、ヨンダルって呼ばれてるのか
 お姉ちゃんに教えて?すみません、ママ。うちの弟なんです。失礼な事してごめんなさい」

「いいのよ、だってアタシの不注意で怪我させて、記憶喪失に陥らせたんだもの」

「記憶喪失.........」

彼女は、居ても立ってもいられぬ数日間、
こんな事になっていたなんて.....と、踏み込めなかった自分の落ち度を責めた。
私が、もっとちゃんと警察に掛け合って、呼びかけて、探していれば....

「帰ろうぜ。今、全部思い出して気分悪い」

ぐっと腕を引っ張った時、ユチョンがジェジュンの腕を握った

「おい」

「なんだよ、パクさん。姉貴と2人っきりで過ごせてよかっただろ? 
 セックスしまくっただろ?」

「いいかげんにしろ」

低く落ち着いた、大人の怒りを静かに秘めた声だった。
ジェジュンも、店の仲にいた人間も、全員が押し黙った。
その時、ヒック.....ヒック....とすすり泣く声が聞こえた。

ジェジュンがそちらを振り向くと、
ジョリ子の妹が、目を真っ赤にさせながら一人涙を流していた

「.......酷いよ.......ヨンダル.........お兄ちゃんにそんな.....」

ジェジュンは、さすがに口をつぐんだ。
俺は、別に女を泣かすために怒った訳じゃ....

「こんなのヨンダルじゃない......」

その一言が、ジェジュンの胸に刺さった。

「俺はジェジュンだ、キムジェジュン。
 ヨンダルじゃねぇよ」

いつもいつも言われてきた
お姉さんは優等生で、優しいいい子なのに、弟はなんか将来が心配ねって。
白黒つけたい性格だから、嫌な事や嫌、正しくない事は正しくないって言ってるだけなのに
やれ素行が悪いとか、態度が悪いとか、ぐれてるとか、遊んでるとか

ムカつくんだよ。

「あんたの好きだった優し〜いヨンダルなら もういないぜ」

そう顔を近づけて、彼女の顔を覗き込みそう言うと、
ついに彼女の瞳から、ぽろぽろと涙がこぼれた。
ユチョン以外の全員は、ジェジュンを責める事が出来ず押し黙っていた

「ジェジュン」

怒りを押し殺したユチョンの声が響く

「放っといてくれる?パクさん
 姉貴の彼氏だって、真剣に付き合ってる恋人だっていっても
 アンタが知らない俺と姉貴の過去があるんだよ.....頼むから、しばらく放っといてくれ」

そう言うと、ジェジュンは手を振り払い店を出て行った。

バタンとドアが閉まると、ジョリ子の妹は泣き崩れ、
ユチョンも、隣で彼女のすすり泣く声を耳にし、ぐっと肩を抱いた。
ジョリ子は....いつものジョリ男でなく、同じく妹のために涙を流し、抱きしめる
兄の顔になっていた

「ごめんね....ごめんね....全部お兄ちゃんが悪いのよ....」

その夜、今年初めての雪がチラチラと降り始めていた。
d0302748_2143208.png

俺が.....俺じゃダメなのか?
足早に街を歩くジェジュンの瞳も、心無しか濡れていた

寒さが目にしみるのだろうか 

それとも。

ああ、

彼の心はぐちゃぐちゃに混じり合っていた。


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by beckanbecka | 2014-10-29 21:48 | 妄想小説


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