静かな海の様に-35-


「やっぱさ、ちょっと下ネタとか言って揶揄うじゃん。
 それで戸惑ってる姿っていうか、恥ずかしがってる姿?
 そう言うの見ちゃうとなあ....全然気にならなかった女でもスイッチはいるよな」

「あーわかる、俺もSだから、Mっぽい女の子が恥ずかしそうにしてると
 全然タイプじゃなくても、ヤリたいとは思う」

うんうん、と電車の中で同年代くらいのサラリーマンが話している。
私の席の目の前で立ち話をしているから、何だか気まずい...。
というか、目の前に女性がいるのにそんな話しなくても...

ふと、彼女はパクさんの言葉を思い出した

チョコの事にしても、
お化け屋敷にしても、うさ耳にしても.....
キスする時とか...この人たちが言ってる事と、なんだか重なる感じがする。
妙に恥ずかしいことを言われてる様な....

「..................」

パクさんも、そう言う駆け引きっていうか....好きなのかな。
好きでもない子でもそう言う目で見るって..パクさんもかな...
おちゃらけたそう言う部分と、優しい部分と、誠実に好いてくれる部分と
色んな顔に出会う度、もっと本当のパクさんが知りたいっていうか

いつまで経ってもパクさんに遊ばれてる子供みたいな気分

「....................」

ドキドキするのに、なんだか切なくて
パクさんの後ろには何があるのか、誰かいるのか見えなくて
本当に私だけの恋人でいてくれるのか,,,考えれば考える程、私は不安になった。

「もしもし」

丁度駅に着いた時、パクさんから電話があった

「あ、パクさん」

「もう帰ってる頃かな?と思って電話しました。足、大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫です。冷やしてくれたお陰でもう痛くないです」

「よかった」

優しいパクさん

「歩けないって言うなら、迎えにと思ったのに」

「そんな!パクさんがお仕事中なのにダメですよ!」

「で、そのまま部屋に遊びに行くって計画してたんですけど(笑)」

「パクさん!」

また、揶揄う。

『やっぱさ、SだとMな女って分かるんだよな、匂うっていうか』

『そうそう、あ、この子良いなって思って、そんな感じだったら
 俺ガンガン話しかけていい感じに口説いちゃうぜ』

『俺もー。女の子もまんざらじゃない感じじゃん』

会社員の会話が頭に残っている。

「大丈夫です!」

私の事、そういう目でパクさんが見てたんだったらどうしよう
普通の会話をしていても、さっきの会社員の”男の本音”が邪魔をする
私はそういう女じゃないし、ちゃんと同等に見てくれる男性(ひと)じゃなきゃ嫌。

「すみません。」

彼女はハッと我に返った。
パクさんの口調が申し訳なさそうで、自分の口調が強くなっていた事に気づく。
私ったら、何を........

「い、いえ....私こそ...」

「いや、僕が調子に乗った事を言ったから」

俺は何を言ってるんだ。
遊びで口説いてる訳じゃないのに,つい可愛くて余計な一言が出る。
自分の思いがつい、勢いづき過ぎているのを後悔した

「........ちがうんです....」

彼女は何を言って良いのか混乱していた。
パクさんが悪い訳でも、自分が悪い訳でもない。
私を本当に好きと言ってくれたのは何故なんですかって、改めて聞きたい訳でもない
たかが数人の男性の会話を聞いて疑心暗鬼になったからって、責めたい訳じゃない。

「何かありましたか....?今からそっちへ行っても?
 家に行きたいなんて言いません、車の中で話すだけで良いですから」

一体、朝別れてそのよるだというのに、彼女に何があったのだろうか。
さっきの嫌がる様な強い口調が妙に心に引っかかった。

「今夜はちょっと....体調が良くなくて....ごめんなさい」

今は、なんて言って良いのか分からなかった。
ただ、ちゃんと揶揄うのは止めてって言えば良いだけの事なのに、
妙に、女には理解できない男の本音に動揺していて,冷静になれなかった

「そうですか。昨日たくさん遊んで疲れたのに、あんなアクシデントもあったから、
 きっと疲れが出たのかもしれません。
 しっかり食べて,今夜は早めに休んでくださいね」

穏やかで,優しい声が聞こえた。

こんなに優しくて、これ以上聞こうとしない。
私は何だか、パクさんに申し訳なくなった。
嘘をついている事に優しくしてくれる彼に

「はい....」

「...本当に1人で大丈夫?」

優しい。
彼女は携帯を持ったまま首を振った。
聞こえる訳が無いのに

「.....................」

「そっち、行こうか?」

「......ん....」

声が涙声になっていた。
彼は居ても立ってもいられなくなった。
まだ図書館だけど、今すぐに彼女の元へ飛んでいきたい

「わかった。終わったらすぐ行くから。1人で帰っていられるね」

「うん」

「すぐ行くよ。」

彼女の不安げな声が、胸をドキドキと不安にさせた

「すみません、俺先に上がります」

その日の仕事をサササッと,いつもよりも速いスピードで終わらせると
彼は急いで図書館を出て、車に乗り込んだ。

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今年の更新はこれで終了!
皆さん、良いお年をお迎えくださいませ003.gif

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by beckanbecka | 2014-12-31 16:37 | 妄想小説


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