あなたを知らない-85-

「なんで!」

「時間が無かったんだよ、でも次買ってくるから。ね?」

「せっかく楽しみにしながら待ってたのに!
 いっつも私のお願い事忘れて帰ってくるじゃない!去年だって!」

「それは向こうで抜け出せなくて....ごめん、エギヤ。今度は絶対手に入れるから。」

「嘘だ!宥めようとしても信じないもん!」

「エギヤ、少しだけ待ってくれ。必ず時間作るから。
 あと2週間弱、子供じゃないから待てるよな」

「待てないし、子供だもん!」

「エギヤ!」

バタン!

その日,俺は久しぶりに彼女と大喧嘩をした。
横浜,大阪と日本へ行く度に頼まれていたゆるキャラのキーホルダー
なにやらすごく欲しいけど彼女は忙しくて日本へ帰れない。
俺が日本へ行く度に買ってきてくれと言われていたのだった。
が、それを毎回買う時間すら無く、2度謝り済みだ。

「まいったな.....」

ユチョンはマネージャーに電話をかけた

「あ,ヒョン?今度のファンミーティングの時、時間作れないかな
 実はちょっと買い物したい所があって...」

当然の事ながら答えはNOだった。
自分が買い物に出れば,混乱が起きてしまうと。
食事ですら毎回混乱を起こしているんだし,思った通りの解答だ。
こっそり抜け出す訳にも行かないし、そうすれば1人で見つかったとき、
大変なことになってしまう

「うーん.....」

ユチョンはふと気づくと,ピピピと電話をまたかけた

「あ、もしもし。俺、パク・ユチョンです」

「キャ!ユチョン君じゃない、久しぶり〜電話くれるなんて夢見たい〜!」

彼は数年前に仕事で知り合いになった、
日本の芸能関係の知り合いに電話をしたのだった。
どうにか手に入れて,今度来日の際に渡してもらうしか無い。

「うん。それで、今度名古屋でイベントで....
 もしよかったら、その滞在中にホテルで会えないかなと思って..」

彼女は何も言いに来ない恋人に寂しくなり、
そっと部屋のドアからユチョンの事を見つめていた、が
まさか衝撃的な会話を耳にするとは思いもしなかった。

ユチョン、日本でホテルで誰かと会うの?

「見つかるとスクープされると嫌だし、こっそり来てもらえると嬉しいな。
 はは、俺も楽しみにしてます,待ちきれない。」

嬉しそうに電話口で話すユチョン

嘘、嘘!
喧嘩したから,他の女の子とすぐ会おうとするの!?
ムシャクシャしたからって,すぐ他の子に会おうとするの?
彼女は恋人の嬉しそうに話す姿を見ながら、自分の心がズーンと落ちて行くのを感じた

嘘、嘘だ

彼女はドアを静かに閉めると,ベッドに突っ伏した。
本当は自分が子供っぽかったと謝るつもりだったけど、
ユチョナはそんな私の事,どうでも良かったんだわ。

「う、う、う......ヌナ、ヌナぁ」

自分が悲しい時、辛い時、そういえば相談に乗ってくれて
励ましてくれて、元気づけてくれたのはジェジュンヌナだった。
いつもいつも、ふっと風の知らせの様に連絡をくれて、問題を解決してくれる。
そんな頼れるヌナなのに、今は連絡を取る事すら出来ない

「う...う....ヌナ,早く帰ってきてよ....」

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ユチョンは部屋に入ろうとしたが、そう鳴きながら呟く彼女の声に
彼はドアの前で俯きながら、立ち尽くすしか無かった。
俺じゃなくて,ジェジュンヒョンの事を求めて泣くなんて....
恋人として、彼女を悲しませた挙げ句他の男を恋しがらせる自分が,不甲斐なかった。

ある日

「現在JYJのリーダージェジュンさんが入隊なさってますが、
 テレビを通してジェジュンさんにメッセージをどうぞ
 見てくれてるかもしれませんからね」

テレビ番組の収録で,インタビュアーからそうマイクを向けられた。
ユチョンはカメラの方を見ると、ジェジュンへの呼びかけをした。
元気でやってるかとか、俺ももうすぐ入隊するから、だとか

「それとヒョン、また電話してくれたら嬉しい。
 声を聞きたがってるのは俺だけじゃなくて、家族も聞きたがってるから」

じっとカメラを見つめるユチョン

「はい、ではジェジュンさん,是非ユチョンさんに電話してあげてくださいね。
 今日のゲストはパク・ユチョンさんでした、どうもありがとうございました」

「ありがとうございました」

収録を負え,ユチョンは深夜に家に戻った。
とうとう明日は日本へ飛ぶ日だ,暫くまた家をあける。
明日は朝も早いし,エギヤと話せるかどうか。
だから、少し話をしたかったんだが、家に帰り着いたのは既に1時を回っていた

「ただいま」

案の定,部屋の電気は消えていた

「........寝てるのかな」

ユチョンはスタスタと寝室へ行くと、そっとドアを開ける。
大きなベッドの端も端の方で,彼女は背を向けて眠っていた。
眠っているのか,寝たフリをしているのか,背中では分からない。

「ただいま、エギヤ」

普通なら,物音に敏感な彼女であればまず目を覚ます。
それでもじっと起きる気配すらないという事は,寝たフリだという事だ。
彼女の事は何でも知り尽くしているだけに、そこまで分かってしまう自分が
少しだけ恨めしかった。

「シャワーしてくるよ。後で話そう」

そう言うとドアを閉めた

「..............」

彼女は目を開けた。
まるで、私が嘘寝をしてるのを理解でもしてるみたい。
ううん、背中を見せてるんだもん,分からないよね。

「馬鹿ユチョナ、ユチョナの馬鹿。知らない」

彼女は布団を被り直すと。ぎゅっと目を閉じた。


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お久しぶりのエギヤちゃんです。
いつもクリックしていただいてありがとうございます053.gifとても 励みになります!

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by beckanbecka | 2015-07-04 12:47 | 妄想小説


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