暗道-Second-2


「ただいま」

「おかえりなさい。遅くまでお疲れ様です」

「うん、いや...ありがとう」

ただ、少しだけ家に帰るスピードが遅かっただけだけど
彼女はにっこりと微笑んで労ってくれる。
君だって夕方まで忙しく一緒に仕事していたのに、そんな素振りをも見せず
ホンワカ俺を癒してくれる妻の顔をしている。

「ご飯準備してる途中だから、ビールでも飲む?」

「ああ、良いよ自分でやるから」

「ダメです!チーム長は疲れて帰ってきてるんですから!」

クスクス

結婚して2ヶ月
まだまだその呼び名は変わらないままだ。
まあ、一緒に仕事をしてる時はそう呼んでいるから仕方がないんだけど。

「私が帰った後も忙しかったんですか?
 一緒に残ってお手伝いすれば良かったな...」

「いや、ちょっと上と話してただけだから」

「そうなんですか」

チクリと要点をふいに突かれて,彼はドキッとした。
話さなくちゃ....でも今か?それとも、食事をしてから...
どんな反応をするだろうか。気になって飯の味も味わえないな...

「なあ、話があるんだ」

改まった声がして,彼女はご飯をよそった所で振り向いた

「えっ」

「こっちに来てくれ」

その真剣な表情に,彼女も緊張を感じ取った
何か大切なことをチーム長は言おうとしてるんだ。
一体なんだろう?

「はい」

向かい合って座ると,チーム長は私の顔をじっと見つめた。
何だろう?何を言おうとしてるんだろう....ドキドキする
もしかして、私妻として不甲斐なかったかしら?
それとも、だ、だれか気になる女性が出来たとか.....

「今日、上から辞令があった。
 子会社の経営不振により、そこの経営再建と業務指導役として出向が決まった。
 来週から,単身赴任になる」

彼女はそれを聞くと、じっと彼を見つめ返すだけだった

「........あの...そう言う事なんだが....」

「はい....」

あまりにリアクションが無いので,彼は心配になった。
もしかして突然の話に怒ったんだろうか、それともショックで..
オロオロと彼は妻の顔色をうかがった

「単身....赴任....」

「ああ、飛行機で2時間の○○県だ。
 到底ここから出勤するとかできる距離じゃないからな。」

「そうですか....」

わりかし冷静な妻の口調に彼はホッとした。
やはり同じチームで働いていて,何人も転勤の部下を一緒に見送っているだけある。
良かった,理解のある妻で....

そう思って再び彼女の顔を見た時、
彼女は目に涙をいっぱい溜めながら,下を向いていた。
彼はぎょっとして,たちまちに上司としての威厳はどこへやら
アタフタと妻の涙に動揺し始めた。

「す、すまん!こんな素っ気なく報告して。
 その、前からは言われていたんだが、俺じゃなくて他のチームの奴が出向するって
 雰囲気が濃厚だったんだ。でも俺に決まったのが今日で....ごめん、驚いたよな」

おろおろと彼は彼女の手をぎゅっと両手で包んだ。

おろおろ

彼はしきりに妻の泣き顔を下から覗き込む様に見つめた

おろおろ

「違うんです,ごめんなさい。
 私、そう言う転勤とか,出向とかチーム長ならあり得る話なのに
 覚悟が出来てなくってショックな自分が情けなくて....」

静かに身体を揺らしつつも,必死で泣き止もうとしている妻がいじらしい。
行かないで!何て言うかと思ったけれど、遥かに彼女は出来た妻で
そんな理由で泣く彼女が,俺はとても愛おしかった。

彼はそっと彼女の横の椅子に座ると,肩を抱いた。
引き寄せると,彼女は彼の肩に凭れ掛かり,我慢できずすすり泣いていた

「俺だって,かなり動揺してる。一緒になってまだ2ヶ月なのに、
 単身赴任になるなんて.....お前と一緒だよ」

「チーム長......」

彼には彼の仕事が
彼女には彼女の仕事がある。
仕事に責任を持つ物どうしとして、2人の間に

”退職してついて行く”という言葉は一度も出る事はなかった。

..............................................................

「あら我が弟,いらっしゃい」

「誰が弟だよ,ゴリの弟になった覚えは無いぞ」

ある日,チリンチリンとドアを開けてママの店に彼はやって来た。

「あら?だってうちの子(妹)のお婿さんの家の旦那でしょ?
 それなたアタシにとっても義弟になるんじゃないの?」

「うるせージョリ男。ジェジュンが婿?
 まだ付き合いだして3ヶ月とかそんなもんだろうが」

「いつもの?」

「あ。そのウィスキー」

慣れた様子でいつも飲むウィスキーを指差す

「最近の子は電撃婚も流行ってるらしいものねぇ。不思議は無いじゃない?」

「出来ちゃった婚とか?」

カラン,と氷を鳴らしながらウィスキーを喉に流し込む

ダンっっっ


「絶対許さん!!!それは別問題だ」

男に戻ったジョリ子がそうどすの利いた声で言う
すると、店で飲んでいたヒョロヒョロしたいつもの常連たちが
口々に酒焼けした声でキャ〜コワ〜イと囃し立てる

おいおい。
マジでやっちまったらお前、殺されるぞ。
そうユチョンはジェジュンに内心メッセージを送りたい気持ちだった

「それに、あの子はウブなんだから。
 そういう大人な事は結婚してからだっていいと思うワ」

驚いてユチョンがジョリ子を見ると
内心本気でそう思っているのか,顔は真剣その物である。
........暫くジェジュンと話してないけれど,近々話した方が良さそうだな。

あいつがヤッてない訳...ないだろ....

「ところで今日は何よ、ベイビーちゃんは一緒じゃないの?」

「あぁ。今日は友達と集まって女子会なんだって。
 なんか大学の頃の同級生の子が妊娠したらしくて,そのお祝いパーティーらしい」

「ふぅ〜ん。じゃあ、あんたの所もデキたらアタシ呼んでね♡
 とびっきりのお料理作ってもってくわ♡♡」

いつぞやのスッポン鍋の事を思い出す

「.....やめてくれ。」

「何よぉ」

ジョリ子は,話しながら彼の表情が冴えない事に気づいた

「どうかしたの?」

「実は,俺達別居の危機なんだ」

その時,ジョリ子の絶叫で店の屋根が吹っ飛んだ

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by beckanbecka | 2015-07-16 12:51 | 妄想小説


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