暗道-Second- 3

「べっべっべっべっ....」

「別所哲也?」

「そう!お中元はハム!違うわよ!アンタ何言わせんのよ!」

「ププ....」

「当事者が笑うんじゃないわよ!別居ですって!?」

ジョリ子は驚いてカウンター越しにズズイとユチョンに迫った。

「うん」

簡単にそう答えてグラスを口にする彼を、ジョリ子は信じる事が出来なかった
新婚で、あれだけ遊び人のアンタが惚れまくって結婚迫った娘なのに
結婚してたった数ヶ月で別居ですって...

「ちょっとアンタ!信じられないわよ
 この期に及んでアンタの悪い虫がまた.....」

「違うんだジョリ男」

彼はアンニュイな表情で、カランとグラスの中の氷を指でつつく

「単身赴任なんだ」

...........................................................

ガチャッ

彼が帰宅すると,既に夜の1時を回っていた。
すぐにリビングのドアが開くと、パジャマ姿の彼女がでてきた

「おかえりなさい」

「ん、ただいま」

「遅かったです...わ。お酒たくさん飲んだんですか」

ギュム、と抱きしめられると煙草とお酒の匂い
嫌いじゃない男らしい香りだけど、今日はいつもよりきつめだよ。
彼女は,無言で自分を抱きしめる夫が心配になった。

チーム長は自分が苦労をしている時
絶対に部下には弱音は吐かなかったし、1人で突破口を見つけるまで
ひたすらじっと寡黙に、その胸の内を見せてはくれないのだ

「飲みすぎですよ。お水,飲みます?」

「ああ......」

そう言いながらも,チーム長は腕を解こうとはしない

「チーム長......」

きっと、昨日の単身赴任の事で悩んでるのかも。
私だって辛いけど,仕事なんだもん,チーム長が任せられるなんて
やっぱりすごい事だし,出向が終われば昇進するだろう。
それだけ上からの信頼も厚いってことだもん,応援してあげたい。

でも

でも.....チーム長は,私がショックを受けてるって思ってるのかな。
私が内心反対してるって思って,悩んでるのかな。
チーム長,私は....このくらい待てます。

「私は....1人でも大丈夫ですから....」

そう言うと、ぴくっとチーム長の身体が動いた。
しかし,その後は何も言わず,腕も緩まない

「あの......」

「俺が大丈夫じゃないんだ!」

その瞬間,いきなりチーム長に肩をガバッと掴まれた。
悲しい顔と、仕事中のチーム長の顔と、愛しいと言ってくれる顔と
色んな表情が交わり合って,あまりに私は彼が愛しかった。

「俺が....」

何かを言おうとした様だったが、
その表情が酷く愛おしくて,彼女はそっと両手で彼の頬を包んだ。
頑張って背伸びをすると、やっとチュッと顎にキスをした

と、とどかないから....

「もっかい」

チーム長は膝を屈ませると、私の視線に顔を合わせた。
私の大切な人、あなたが落ち込んでいるときは,私が慰めてあげる。
そんな事を言いながら,私だって一緒にいられる今は時間を惜しんでもあなたといたいの。

そっと顔を近づけると
彼は目を閉じ,されるがままに彼女の唇を受け入れた

「明日はお休みでしょ?ゆっくり寝ましょう」

「ん。アー俺、結構酒臭いだろ」

「はい、飲みすぎですよチーム長」

しっかりと俺は妻に釘を刺された。
妻におっさん臭いなんて逃げられたらたまらない。
彼はそそくさとバスルームに駆け込むと、酒と煙草の残り香を消そうと
ぬるめのシャワーで頭のモヤモヤも洗い流そうと、勢い良くシャワーを浴びた

俺1人しかいなかった家
いつ帰ってもこの家には君がいて,ただいまと言ってくれる
いつでもこの腕に抱いて,君の香りも体温も感じる事が出来る。
欲望のためなんかじゃない、1人じゃないんだという安らぎ

バスルームをでると、彼はそそくさと寝室へ向かった。
今夜という今夜は,彼女への愛しさが爆発寸前だ。
キスをして抱きしめ合って,今夜は一つになりたい。

ガチャ

「シャワーしてきた...と」

ベッドに近寄ると,待っているつもりだったのだろうが
ベッドの中でスースーと寝入っている彼女がいた。
会社で見るいつもの顔も良いけど,やっぱり俺はこの....

俺しかみた事の無いスッピン♡♡可愛いなぁ。

ベッドに彼も入り込むと,そっと腕をくぐらせ彼女を抱き寄せた
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さぁ、今夜はじっくり愛し合うんだ.....!

「ん.....あ、チーム長....ごめんなさい、私」

慌てて口元を彼女は拭う
ははは、んな事しなくったって,ヨダレなんか垂らしてないよ。

「え!あ、お、おう.....も、もうおネムか?って.....もうすぐ二時か...」

自分を覗き込む様にみている彼女は,やはりどこか眠そうだ。
..........俺はしたいんだけど...彼は必死に理性を取り戻そうとする。

「ふわ.....いいかおり....」

ギュッと胸の中に飛び込んでくる姿
あまりに無邪気で、愛らしくて........
俺はとても、俺の息子が....なんて事は言えなかった。

夫婦になって一つ知った事がある。
「夜を諸事情により我慢をする事も,適度なスパイスである」
俺が今作った。うん、仕方ないそれで我慢しよう。...我慢するんだ、我慢しなくちゃ...
我慢しろ!息子もお前も寝てしまえ!!!!羊!羊数えるぞ!

「むにゃ....」

夫婦になって,一つ分かった事があります。
それは、抱き合って2人で眠る事が,実はトーっても気持ちが良いという事です。
チーム長も同じ意見なんでしょう、優しく私を抱いて眠りに落ちて行きました。

「羊が133匹....羊が134匹.....」

「すぅ、すぅ、すぅ」


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by beckanbecka | 2015-07-19 23:08 | 妄想小説


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