暗道-Second- 16


「どうもありがとうございました」

「こちらこそ、ありがとうございました。」

互いに頭をさげると、二人は席を立った。
手応えは好感触、仕事は受注できそうな雰囲気であり、
話はスムーズにまとまりそうな感じであった。

「まとまりそうですね」

「ああ、君のおかげで幸先の良いスタートになりそうだよ。」

「そんな、私は何も」

「いや、本当にそうさ。良い週末を迎えられそうだ」

その言葉に彼女は頬を赤くして微笑んだ。
出向してまだ数日なのに、こんなふうに私を褒めてくれて
私の仕事ぶりを褒めてくれる

そうだ、きっと単身赴任のお休みだもの、暇にしてるに違いないわ。
私がこの周辺とか、お店案内してあげたいな。
そうすればお休みだって二人でもっと会えるし、もっと私を知ってもらえる

「室長はこの週末ご予定は?」

「うん、実は向こうに帰省するんだ。
 幸い男一人は荷物も少ないから、すぐ片付けも済んでよかったよ」

はは、と嬉しそうに笑う室長
ちくっと胸が痛んだ、今室長が考えているのは奥さんのこと
どんなに仕事がうまくいっても、遠く離れた場所に来ても、考えるのは奥さんか
彼女はすぐに現実に引き戻された

「そうなんですか、楽しみですね」

彼女はぐっと拳を握り締めていた

「さあ、社に戻るか」

............................................................

「そろそろ大型受注が入りそうだ。これをお願いしていいかな」

「わかりました」

「君はこっちを」

「はい」

テキパキとしたチーム長の指示とスピードに
のんびりしていた...というよりダラダラという感じだった彼女たちも、
彼に感化されてかテキパキと動くようになっていった。
時折じっと見つめられている、という意識が彼女たちの声にハリも与えた

「えーっと」

カタカタと小気味良い音をキーを打ちながら刻んでいく

「パク室長、本社のXX課のパクさんからお電話です」

「ありがとう」

彼女だ
でも、プライベートが社内で出てはいけないからな、しっかりやれよ、俺。

「もしもし。ああ、お疲れ様。うん、順調だ。
 うん、その取引先に関してなら、資料とかこの受注データが共有ファイルにある。
 XXX部の部長か、係長に同席していただいたから、どちらか宛に電話をするといいよ。」

「わ、わかりましたチーム長....あっパク室長でしたね」

「はは、チーム長でいいよ。みんなは元気かい?」

「はい、みんなパク室長がそちらで頑張ってらっしゃるか、気になってるようです^^」

「俺はどこだって大丈夫だよ。みんなにもよろしく伝えてくれ。
 じゃあお疲れ様」

「はい、お疲れ様です^^」

決まった。会社のできる上司として接したぞ!
ユチョンはちらりと周りを見渡したが、幸い変な目で見られてるわけではなさそうだ。
ほっ....なんだかあいつと電話でやり取りなんてなかったから、何だか新鮮だな。

(うーん、社内恋愛を秘密でやってるみたいだ)

フッと笑うと、彼はパソコンに向き直った

「室長、先ほどの町内会と連合会の方が週末に時間はあるか、とのことなんですが」

「今週末?何があるんだい?」

「実は詳しい話と契約を締結させたいと。
 でも来週末はお時間がないそうで、もし週末時間があればと....」

さっき話をしたばかりなのに、契約をもう決めてくれたとはありがたい話だ。
しかし来週末の平日じゃなくて、今週末とは....参ったな。

「それは来週のどの日もダメだと仰ってるのかな?」

「ええ、あいにく....尋ねてはみましたが」

「うーん....そうか、わかったよ。先方には詳しい日時を聞いておいてくれ。
 俺は土曜、日曜いつでも合わせるから」

室長はいつも通り微笑んだ

「でも、よろしいんですか?あちらに戻られるって仰ってたのに...」

「いいさ、契約が優先さ。帰るのはいつでも週末戻れるだろうし」

「わかりました、先方には詳しい時間をお伺いしておきます」

残念だ、あいつに1週間ぶりに会えると思ったが....
まあ、まだ離れて一週間だしな、これでウジウジしてたらダメだろ。
俺は自分を甘やかしすぎだな.....まあ、車も見に行きたいし我慢するか

フッと彼は自分一人で笑いながら、同時に大きな仕事の受注に胸を下ろした。

「ええ、ありがとうございます」

「しかし平日忙しいならしょうがないな。
 やはり本社から来た選り抜きのエリートさんなだろ?やっぱりお願いしたいからなあ。
 わかったよ、週末の件に関してはわしらも都合を合わせますで、よろしく頼みます」

「はい、こちらの勝手で申し訳御座いません。
 しかし良い結果になるよう全力で取り組ませていただきます、よろしくお願いいたします」

彼女は受話器を下ろすと、にこりと微笑んだ。
これで室長はしばらく、土日は帰れなくなるわ、もし仕事が大事と思うならばね。
彼女は彼の知らないところで、ユチョンの都合で土日にしか時間が取れないと告げていた。
値段に関しても少し割高に彼の知らないところで告げておいたが、割引きをするとも伝えた。

つまりは、彼の知らないところで自体は複雑な罠が仕掛けられていたのだ

「そんな仕事を受けてくれるだけでもありがてぇのに、
 土日にこっちが予定を合わすだけで、そんなに割引してくれるなんてありがたい」

なんら受注には問題は発生していない
むしろ感謝されているのだ
金額に関しては私が主に連絡や確認を担当するし、ただの口約束の割引。
もともと正規の値段が割引後の値段なのだ、書類としては全く問題もない

「ふふ」

これで、しばらく土日も必ず顔をあわせることになりそう。

..............................................................

「ごめんな、取引先からの要望で、今週は帰れないんだ」

「そうなんですね....でもそっちに行ってからまだ一週間じゃないですか!
 もう少し一人暮らしになれないと、1年もやっていけないですよ^^」

彼女の明るい声が聞こえる
確かに俺の奥様の言う通り、男の俺がしっかりしないとなんだ。

「まぁな....おい、寂しがってるのは俺だけか?
 お前はそう寂しくなさそうな感じだよな」

「そ、そんなことないですよ!私だって」

「それに、....ハッ昨日の男の声は誰なんだ!?テレビにしては鮮明な声だったぞ!?
 まさか俺よりずーーーっとブサイクな男でも連れ込んでないだろうな?」

そう、昨日は散々あのあとテレビだと説明したのに
今度はチーム長は私が俳優さんにうつつを抜かしてるとイビリ始めたんです
今日もそれを蒸し返すんだから.....

「そんな、ズンス彦さんはブサイクなんかじゃありません!
 かっこいいダンディーな俳優さんなんですから!
 チーム長よりブランデーが片手に似合うんですから!」

「うっ.....!ブ、ブランデーだと.....。
 確かに俺はそんなもんが似合う歳じゃまだないけど....おい、それ一体いくつなんだ」

「ズンス彦さんは私の心の支えの俳優さんなんですーだ!」

ばかばか、本当は私だってチーム長が帰ってきてくれないのが寂しいんですよ。
今日だって、たくさん買ってきた野菜とか、一人じゃ食べきれない....

「まったく、俳優に恋するなんて女子高生じゃあるまいしだな」

「チーム長だって、今日会社で電話に出てくれた時と全然違います。
 あの時は仕事ができる、優しくてかっこいい大人の男性って感じだったのに」

むっとユチョンは顔をしかめた

「今だってそうだろ?」

「今は、..........子供っぽいです」
d0302748_1285474.jpg


がーん......

子供っぽい
こどもっぽい
コドモッポイ
KODOMO PPOI............



--------------------------------------------------

いつもクリックしていただいてありがとうございます053.gifとても 励みになります!

 photo 0000523266_zpsd19d59b7.jpg 

日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス
[PR]
by beckanbecka | 2015-10-09 12:09 | 妄想小説


屋根部屋のプリンス二次創作小説をつらつらりと書いてます


by becka

プロフィールを見る

カテゴリ

はじめに
ブログ
登場人物
Becka's CHOICE
300年経っても君を愛す
屋根部屋のプリンス短編集
成均館スキャンダル
パスワード記事について
妄想小説
.
太陽を抱く月
星から来たあなた
有料販売分

タグ

(110)
(100)
(95)
(80)
(73)
(69)
(44)
(36)
(31)
(26)
(21)
(9)
(8)
(7)
(6)
(5)
(4)
(3)
(3)
(2)

最新の記事

一部、限定記事のURLを修正..
at 2016-04-19 18:19
最近のハマりもの
at 2016-04-11 15:07
暗道-Second- 36
at 2016-03-31 21:40

-

お財布.com - 無料で手軽に貯まる魔法のお財布

ヤフオク入・落札で貯まる!
日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス

【激安800円!】
JYJマガジン Vol.2(日本版)




JYJマガジン Vol.04
(ユチョン/日本版)





3hree voices Ⅲ



JUST US



IN HEAVEN




JYJ
UNFORGETTABLE LIVE DVD



Come on over, JYJ



JYJマガジン Vol.3
(ユチョン号)

その他のジャンル

-