暗道-Second- 31



「やあみんな、おはよう」

颯爽と出勤すると、にこやかにユチョンは皆に笑顔を見せた。
なんて月曜の憂鬱な朝からこんなに爽やかなのかしら...
ほう....っと皆がため息をつく

「おはようございます」

「ああ、おはよう」

彼女は真っ先にユチョンのデスクへと進み出て挨拶をした。

「おはよう。」

ニコリとユチョンは微笑んだ。
彼女は何も言わず、ユチョンから何かを待っているようであった。
パソコンに目をやっていたが、彼女が何も話してこないことに彼は気付いた

「何かあった?」

「え?あの...こ、こないだの...」

「うん」

私がオススメしたカフェに行ったのに、感想とかお礼とか
改めてその話ってないんだ、一人で行ったんならお誘いとかあっても...
彼女は幾分、彼に期待をしすぎているようだった

「あ、そうだ。オススメしたカフェいかがでした?」

「ああ!そうそう。良いところを勧めてくれてありがとう。
 妻もいたく喜んでね、おかげで楽しいティータイムになったよ」

何か、時間が止まったような気がした

「あ....」

奥さん、きてたんだ。
だから奥さんのためにチーム長は私に聞いて、
のんきに電話をした目の前には、チーム長の奥さんもいたんだ。

だから、あのあと他の用事で電話しても出てくれなかったし、
そのあと折り返し電話もくれなかったし......
休日はずっと奥さんと一緒だったんだ...

「いえ、それはよかったです....」

「ありがとう」

チーム長はカタカタとキーボードを打ち始めた
ふとみると、普段は気にもならない薬指の指輪が、今日は一際眩しく感じた。

「むかつく!!!」

ドン!と更衣室の壁に拳を叩きつけた。
休日....そうよ、土日になったらあっちも休みなんだろうし来てしまう。
それなら、チーム長の土日は絶対阻止しないと。
いつもそばにいて良いのは私なんだから

彼女はきっと壁を睨むと、意を決したように更衣室を出た。

「では、契約をこれで正式に取り交わすということで。
 本当にうちに受注いただきまして、ありがとうございます」

「なんの、こちらこそよろしくお願いいたします。
 しかし、あんな都心大手の大会社から出向されてる方だ、期待しております」

「都心も地方も関係ありません、精一杯やらせていただきますので
 よろしくお願いいたします」

ユチョンは取り交わした契約書を見て、コーヒーをすすった。

「よかったですね、チーム長」

「ああ、スムーズに行ってよかった。
 しかし.....土日は必ず現場の視察を二人で、なんて.....突飛な条件だな。
 そんなに組合の方は現場の人間を信用してないのかな」

「地方の土建会社ですからね。うちの出すクオリティーをしっかり作ってくれるか
 心配なんじゃないですか?」

彼女はフォローを入れた
いまいち彼はその、地方の人間の考え方は理解できなかった。
歴史もあるし、実績もある会社に受注するし、綿密に打ち合わせもするし
良い会社を選んだつもりなんだが....

「土日か」

まいったな、長くかかるプロジェクトだし、毎週土日時間を取られると、
あいつのところへ会いにも行けないし、二人で旅行も行けないな。
しかしまぁ、いざという時は代理を立ててもいいか...

「しばらくは1週間毎日顔を合わすことになりそうですね」

彼女は何も思わず、その条件に納得しているようだった。
地方に住んでいる彼女もまた、自然に飲み込める条件だったのだろうか
とにかく、ここで私情をうだうだ言うわけにもいかないか。

「ああ、そうだな」

....................................

「そうなんですか、大変ですね」

「ごめんな、二人で色々行きたいところもあるのに」

ユチョンは家に戻ると、妻に電話をかけていた。
本当に責任を負う、重要なポストにいるんだから、仕方ないわ
彼女は彼女で、そう思ったりして納得しようとしていた。

「ううん、いいの。私がそっちへ行けばいいことだし、
 土日出るって言っても、数時間なんでしょう?だったら、その間に家事しときます。
 帰ってきたら、すぐご飯たべれるように^^」

ユチョンはカタンと椅子に座ると、テーブルに乗った愛妻の作り置き料理を見つめた。
これを作ってくれた彼女は、もう遠くにいるんだ.....
でも、今すぐ抱きしめたいのに。

そうだ、そう考えれば毎週末が楽しみに感じられる。
彼は彼女の名前をつぶやいた

「はい?」

「愛してるよ」

「........私もです...愛してます....」

「.............あぁっ お前を抱き貯めしたはずなのに、全然足りてないな」

きゅんとする

「夢の中で今夜、待ってますね」

「....ああ。すぐ行くよ。」

どんな障害があったって、俺たちは進んでいける、そんな風に思える。
毎日、以前よりずっと、どんどんあいつを好きになっていく
抜けられなくて、離れられないほど、溺れていく気がした。

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by beckanbecka | 2016-01-25 21:27 | 妄想小説


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